中学や高校でスクールカーストって違うの?
スクールカーストは学校で特徴が違うのか、気になることがありますよね。
結論を言えば、スクールカーストは小学校・中学校・高校と学校段階でかなり異なります。
この記事では、教育学部・教育学研究科卒の教員が、中学・高校のスクールカーストの特徴について解説します。
スクールカーストとは?

スクールカーストとは、学校で見られる上下関係の階層(カースト)構造を示しています。
小学校の高学年から中学・高校で発生し、「1軍・2軍・3軍」「A・B・C」などと呼ばれるグループに分断される現象を指します。
人気度やコミュニケーション能力などが要因となった上位グループと中位・下位グループで構成されていることがほとんどです。
中学校でのカーストが最も多い

スクールカーストは中学校が最も多いです。
スクールカーストを調査する研究は、徐々に増えてきています。
アンケート調査が多い中、スクールカーストが最も厳しかったのは「中学校」と答える人がほとんどです。
全体の8割から9割が「中学校にスクールカーストはあった」と回答しています。
小学校とは違い、中学校特有のスクールカーストは以下の通りです。
- グループに名前をつけ出す
- 特に行事で意識する
1つずつ解説していきます。
グループに名前をつけ出す

中学校では、価値観の合う生徒同士がグループを作ることが多いです。
また、グループごとに名前をつけることが増えます。
名前の付け方は、グループ同士の序列がわかるようなものばかりで、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 1軍、2軍、3軍
- A、B、C
- イケメン、フツメン、キモメン
- 上位、中位、下位
確かに、1軍より2軍の方が劣っているって感じで、すぐわかる名前ばかりだね!
下位の人は上位を「ケバい集団」と名付けたりして、やっぱり序列をつけたがることが多いです!
中学校のスクールカーストの特徴は「グループ間」の序列であり、スクールカーストの本質といえるでしょう。
参考:【いつから?】小学校でスクールカーストは存在するのか?中学との違いは?
特に行事で意識する

中学校のグループの違いは行事で明らかになります。
中学校では、まず価値観が多様化してくるため、同じような価値観を持っている者同士でグループが生まれます。
「化粧が好きな人」「オタクな人」「部活動」「ゲーム」などです。
普段は好きなグループで過ごしているので、問題はありません。
しかし、行事ではグループ同士でも関わらなければなりません。
遠足や修学旅行での班決め、文化祭での役割など、同じグループ同士でいるのは無理があります。
その時に、グループの優位性を示すように、「嫌がらせ」「攻撃」「嫌味」が増えるようになり、グループ間の序列が浮き彫りになります。
中学校からできるスクールカーストはグループ間でできる。
行事でグループ同士の序列が浮き彫りになり、名前をつけるようになる。
高校のカーストの特徴

次に高校でのスクールカーストの特徴を解説していきます。
高校のスクールカーストの特徴は以下の通りです。
- 中学校より減る傾向が高い
- 高校でのカーストは引きずりやすい
それぞれ解説していきます。
特徴1:中学校より減る傾向が高い

高校のスクールカーストは中学校より減る傾向があります。
ただし小学校と比べると、高校の方が多いと言えます。
全ての高校でスクールカーストがあるの?
高校になると、スクールカーストが減るところもあるんだ!
高校は同じ学力帯の人が集まります。
進学校などの偏差値が高いところでは、スクールカーストの割合が減ります。
参考:【賢いから?】進学校のスクールカーストが少ない理由3選
高校全体で見ればスクールカーストは減りますが、あくまで減っているのは進学校です。
高校によってはスクールカーストが中学よりも厳しいところはいくらでもあります。
特徴2:高校でのカーストは引きずりやすい

高校でのスクールカーストの位置は、大学や社会に出ても引きずりやすいと言われています。
高校までスクールカーストが続けば、中学から6年くらいスクールカーストの中にいることになります。
6年という年月は、人が自信を失うには十分です。
スクールカーストで下位に置かれた結果、自分の本性は「人間の下位」であると自信を失うことは多々あります。
- 何かの形でカースト下位になる
- 自信を失う
- 言動・行動が消極的になる
- カースト下位になる
- 自信を失う
- ・・・・
と、繰り返していきます。
社会に出ればスクールカーストはなくなっても、「自身のなさ」「積極性のなさ」は引きずってしまいます。
スクールカーストの序列なんて、自分の本質とは関係ない!って思えれば楽なんだけどね!
そうだね!スクールカーストのあいまいさや自分の本当の能力がわかっていくことが大切だね!
まとめ
まとめましょう。この記事では以下のことを解説しました。
- 中学が最もカーストが多い
- グループ間が行事のときに意識する
- 高校では減っていくが進学校のみ
- 高校でのカーストは引きずりやすい
スクールカーストは一過性のもので、人間の本質によって決まるものではありません。
中学のときに増えて、高校では減り、社会に出るとほとんどないことが証明しています。
学校別のスクールカーストの違いがわかればスクールカーストの本質も徐々にわかってきますね。